「まだ大丈夫」は危険!水害時に適切な避難行動を取るために知っておきたいこと

世界的な異常気象の影響などで、日本でも大雨による被害が毎年のように起きています。大雨は河川の決壊による浸水や土砂崩れなど、深刻な被害をもたらします。

いつ襲ってくるか分からない災害から自分や家族の身を守るには、どうしたらよいのでしょうか。

日本能率協会マネジメントセンターの『地震・水害・火災から守る 緊急防災ハンドブック』(以下、『緊急防災ハンドブック』)から、水害が起きた時にどのような行動を取ればよいか、避難はどのようにしたらよいのか、について紹介します。

ハザードマップで危険な場所を把握しておく

アンダーパス

田舎の写真屋 / PIXTA(ピクスタ)

各市町村のホームページや国土交通省のハザードマップポータルサイトには、河川浸水や土砂災害などの自然災害による被害範囲を予測・地図化した「ハザードマップ」が用意されています。

『緊急防災ハンドブック』には、「自分の住む地域にどんな危険があるのか、そして、いざというとき迅速に避難するために必ずハザードマップを確認しておきましょう」と書かれています。

「自分の住む地域にどのくらい浸水・冠水の危険があるのか」「避難場所はどこなのか」「避難経路にアンダーパス(ほかより低い位置にある路面)などの危険な場所はないか」と、いったことを把握しておくことが大切です。

水害時の「まだ大丈夫」という油断はとても危険!

土砂災害

撮るねっと / PIXTA(ピクスタ)

局地的な集中豪雨が発生すると、河川や用水路から水があふれます。河川の下流では雨が降っていなくても、上流での降水によって急に増水する場合もあるので、「まだ大丈夫が命取りになるのです」。
山間部では大雨の影響で地盤が緩み、がけ崩れや地滑り、土石流といった土砂災害のおそれがあります。

大雨や洪水の注意報や警報が出たら、川や海、土砂災害が予想される場所から速やかに離れ、避難しましょう。

万が一、避難が遅れてしまったら、近隣のなるべく高い場所に移動します。先日の台風21号による大雨では、車での移動途中に水に飲みこまれて被害にあわれた方がいらっしゃいました。無理な移動を控え、いまいる場所で状況を見たほうがよい場合もあります。

近年、竜巻による被害も増えています。黒い雲や雷、冷たい風、大粒の雨やひょうは竜巻の兆しです。『緊急防災ハンドブック』では、竜巻時には「屋内にいる場合は窓のないトイレなどで身を守り、屋外にいる場合は頑丈な建物や地下施設に避難する」ことをすすめています。

避難判断は政府や自治体の「公式アカウント」を参考に

防災無線

いがぐり / PIXTA(ピクスタ)

被災時の行動決定には、情報が重要になります。情報は、町内アナウンス(防災放送)やテレビ、ラジオなどで得ることができます。

SNSも貴重な情報源のひとつですが、憶測やデマも多く含まれます。『緊急防災ハンドブック』では、SNSの情報から避難の判断を行うなら「政府や自治体の「公式アカウント」を参考にする」ことを推奨しています。

家を離れるときの注意点

ブレーカー

kari / PIXTA(ピクスタ)

避難のため家を離れるときの注意点として「停電していても必ずブレーカーを落とす」「ガスの元栓を閉める」「ひとりで避難する場合は、自分の安否メモを家に残す」などが挙げられています。

安否メモについては、「ドアなど誰でも見られる場所にメモを貼ってしまうと、空き巣に狙われるおそれがあります。家族とあらかじめメモを残す場所を決めておきましょう」「屋外の場合は風などで飛んで行ってしまわないように、ガムテープにメモして貼り付けるのがよいでしょう」というアドバイスが。

避難所ではマナーを守って過ごす

体育館

ぶーとん / PIXTA(ピクスタ)

避難所は、危険が迫っている場合に一時的に安全を確保して生活をする場所です。さまざまな人たちが過ごす避難所では、マナーを守って過ごすことが大切です。

「ほかの人の居住スペースに入らない」「大きな声や音を出さない」「トイレの使い方やゴミ処理のマナーを守る」「喫煙は決められたスペースで行う」「ペットの世話は避難所のルールに従って行う」「決められた仕事を行う」ことが必要だと書かれています。

また、避難所に行けばなんでも用意されているというわけではないので、「必要になりそうなものは、非常用持ち出し袋に入れて備えておくこと」が大切です。

自宅で安全が確保できるなら、在宅避難という選択肢も。日ごろから食料や水を備蓄し、ライフラインが断たれた時のためにカセットコンロや電灯なども用意しておきましょう。

カセットコンロ

akiyoko / PIXTA(ピクスタ)

台風15号、19号では筆者の近隣の県で大きな被害が出て、他人ごとではないことを筆者も痛感しました。災害が身近に迫っているときに適切な行動がとれるよう、日ごろから備えて、災害時の行動をイメージしておきたいと思います。

『地震・水害・火災から守る 緊急防災ハンドブック』には、さまざまな災害を想定した内容が掲載されており、ここで紹介しきれなかったこともたくさん書かれています。ぜひ一読しておきたい本です。

【参考】

『地震・水害・火災から守る 緊急防災ハンドブック』(日本能率協会マネジメントセンター)
※ 国土交通省「ハザードマップポータルサイト

Source: 日刊住まい