92才の母が今でも「寝たきりにならない」3つの理由

今年で92歳になる私の母は、スペインにある私の家の近くのマンションでひとり暮らしをしています。

母が生まれて初めてひとり暮らしを始めたのは79歳の時。

今もとても元気でなんでも食べますが、一度転んで歩けなくなったことがありました。

86歳のとき、1人で入浴した際に、腰を打ち付けてしまったのです。

立ち上がるのがやっとの状態からまた歩けるようになり、92歳になった今でも寝たきりにならないのは3つの理由がありました。

1.昭和2年生まれのプライド

ベッドの周りに欲しいものが全て手に届くようにしています。

ベッドの周りに欲しいものがすべて手に届くように配置しています。

腰が痛いだけではなく、腰を打った拍子にいろいろな所に影響が出てしまったのではないかと思います。

足の指もうまく動かなくなり、足を左右交互に動かすことができなくなりました。

それでも、オムツを拒否して絶対嫌だと言います。昭和2年生まれのプライドでしょうか。

仕方がないので、ポータブルトイレをベッドの横に設置しました。

ポータブルトイレは今は物置状態

ベッドに腰掛ける→ベッドから立ち上がる→ポータブルトイレにつかまり立ちをする→ポータブルトイレに座る

この工程でなんとか1人の時も他人に助けられずに用を足せました。

 

2.車椅子を購入

廊下で歩く練習が可能

最初は食事を寝室まで持って行っていたのですが、ポータブルトイレもあることですし、食事をするのはやはり居間のほうが気分が晴れます。

また、テレビも居間に置いてあるので楽に寝室に行けるように車椅子を購入しました。

車椅子で居間に行くようになると、なんとなく機嫌も良いように感じます。

自分の部屋であっても、そこから動けないというのは、囚われている気分になるのでしょう。

そのような状況を私のブログにも書いていたのですが、経験者の方から「車椅子を買ったのなら車椅子を押して歩いてみるといいですよ」とアドバイスをいただきました。

さっそく車椅子を押してみると、右、左と足が自然に動くではありませんか!

何度も繰り返して普通に歩けるようになりました。

みっともない姿を見せたくないという格好付けの母が練習できたのは廊下が広かったおかげです。

そして車椅子があれば家の中ならどこにでも行けるのは「バリアフリー」だから。

特別に意識してバリアフリーにしたわけではなく、もともとスペインの家の仕様が敷居がないため、どの家もバリアフリーなのです。

もしかしたらそれもスペインでは寝たきりの高齢者が少ない理由なのかもしれません。

 

3.お風呂に手すりをつける

もともとは1人でお風呂に入っていた時に倒れてしまったのが原因で腰を痛めてしまったわけですが、それでも手すりは必須です。

現在は私がフォローしてお風呂に入れていますが、西洋式のお風呂は日本のものと比べてバスタブの高さが低く、横になるタイプなので入りやすいと思います。

手すりがあるので、自分で力を入れてなんとか1人で上がれるので、補助の必要がありません。

ちなみにピソ(マンション)のエレベーターにも手すりがついているので安心です。

 

1人でなんでもできる環境づくりが大事

高齢者

bino / PIXTA(ピクスタ)

母は今も1人暮らしをしています。

1人暮らしをしていると意外と歩くことが増えて、じっとしているわけにもいきません。

それだけリスクも増えますが、動く機会も増えます。

最初の画像をご覧になって、散らかってると思われた方もいるかもしれませが、なんでもすぐに取り出せる状態が心地よいなら、とそのままにしています。

私が考える寝たきりにならない家の条件は、以下の3つです。

  • バリアフリーで歩く練習のできる廊下のある家
  • 周りに必要なものが配置され、簡単に手に取れるようになっている
  • 自分1人でなんでもできるようにする工夫がされている

寂しくないかしら?とおっしゃる人もいるのですが、自分のペースで暮らせることが合っている人もいます。

家族であっても、寝起きの顔を見せたくない、入れ歯を外した顔が恥ずかしいなど、高齢者にも恥じらいがあります。

誰でも1人暮らしが最善策というわけではありませんが、自由に1人でいることも選択肢の一つではないでしょうか。

Source: 日刊住まい