「家族の中の男女平等が必要だ」 マララさんの父が国際女性会議で訴え

マララさんの著書を手に記念撮影に応じるジアウッディン・ユスフザイさん

初来日しているマララ・ユスフザイさんの父親、ジアウッディン・ユスフザイさんが3月24日、東京都内の国際女性会議に登壇し、「家族の中の男女平等」の必要性を訴えた。

ジアウッディンさんは、一般社団法人fair代表理事の松岡宗嗣さんや自民党の松川るい参院議員、大正大の田中俊之准教授(男性社会学)らとともに、「家族の未来」についての分科会セッションに登場した。

「父は母のために一杯の水すら用意しなかった」

「私にはパートナの妻、2人の息子、1人の娘がいる。私は娘がゆえに有名になった父親だが、それを誇りに思っている」と自己紹介したジアウッディンさんは、子供時代のエピソードを語り始めた。

「私は、父権的な家族で育ちました。パキスタンでは珍しくないんです。覚えているのは、母親や姉妹、つまり家庭の中で女性がどんな役割だったかということ。母や姉妹、兄の妻は、いつも私たち男性の世話をしたり食事を出したりしてくれました。でも逆は決してなかった。父は母のために、一杯の水すら用意しなかった」

「処方箋をもらう時、女たちは『○○の妻』『△△の母』と書かれたんです。名前というもっとも大事なアイデンティティーすら認められなかった。もっと悪いことには、姉妹たちは学校に行っていなかったんです」

一国のリーダーも、その価値観は家庭の中で育まれる

ジアウッディンさんは、マララ財団の共同創設者でもある。マララさんが学校へ行くことを許し、銃弾を受けた後もマララさんの信念を支えてきた。マララさんが女子教育の必要性を命をかけて訴える背景には、ジアウッディンさんの存在がある。

「教育が私を変えたのです。18か19歳になった時、正義や平等といった概念を教育から学びました。男性として、父親として、私は変わりました。パキスタンでは食事の前に妻が夫の手を洗ってくれるんですが、私は結婚して初めに『自分で手を洗えるからいいよ』と伝えました。娘の服のアイロンがけも、お茶を入れるのも、卵焼きを作ることも、私は自分でできるんです」

さらに、家庭教育の重要性をこう説いた。

「家族はもっとも小さな(社会の)単位ですから、男女平等はここから始めるべきです。将来の国のリーダーも、企業の経営者も、家庭で育ちます。私たちが政治的な意思決定を下す時の社会的な価値観は、家庭で育まれているんです」

「女性の労働参加や男女の賃金格差といった社会課題も大事ですが、家族の中にこそ男女平等が必要です。変革は家族から始まるんです」

男性の育休義務化を提案

日本でも、家庭内の男女格差は非常に大きい。総務省の「社会生活基本調査」(2016年)によると、共働き夫婦が担う家事関連時間(育児や介護も含む)は、夫が39分、妻が258分で約7倍の差があった。

セッションでは、自民党の松川るい参院議員が「男性の育休義務化」を提案した。
松川さんは「1日は24時間しかない。この限られた資源を、女性は男性よりも7倍多く家事育児に使っている。これはフェアではない」と指摘し、夫婦が互いに24時間をフェアに使えるようになれば、少子化対策や経済効果にもつながると強調した。

Source: ハフポスト