振り込め詐欺、撮影会…元不動産会社社員が見た!部屋の使い方を巡る事件簿

お部屋の賃貸借契約を結ぶ際、用途についてははっきりと規定されていますが、貸主も管理会社も知らない間にとんでもない使い方をされていた……というのはよくあることです。

こういったことは必ずバレますので、お部屋探しの際には「用途」について十分に注意しなければなりません。

今回は筆者の実務経験の中で忘れられない3つの事件簿をご紹介します。

1.管理員の機転から規約違反のエステサロンが見つかった

エステサロン

tomos / PIXTA(ピクスタ)

マンション管理会社で分譲マンションのフロントをしていた時代に、「オートロックの前でうろうろしていた人に声を掛けたらエステをやっている部屋は何号室かと質問された」という報告を管理員から受けたことがあります。

住居専用のマンションであることを説明するとあっさりと帰ったそうですが、「あれは絶対に何かあるよ」とそのベテラン管理員は筆者に断言しました。

試しにマンションの住所に加えて「エステ」と入力して検索してみると、何とマンション内のとある部屋がしっかりと引っかかっているはないですか。

問題の部屋は外部オーナーが賃貸物件として貸し出しており、新しい借主が入居したばかりでした。

当然ながら管理規約に違反していることから不動産会社を通じて注意したところ、エステサロンとしての使用は否定しながらもすぐに退去していきました。

 

2.部屋が振り込め詐欺グループのアジトに!

Caito / PIXTA(ピクスタ)

同じ管理会社の別物件に関して、振り込め詐欺グループのアジトとなっている部屋があるということで所轄の警察署から館内の防犯カメラの映像の開示請求を受けたことがあります。

告げられたのはオーナーが海外転勤のため外部に貸し出した部屋で、たまたま数日前に漏水が発生して筆者も中に入ったばかりでした。

下の階への水漏れを止めるためにはすぐにでも原因を特定して処置をとらなければならないのですが、不動産会社を通じて入居者とアポイントを取ろうとしても多忙ということでどうにもならず(書類上では会社社長ということになっていた)、最終的にご本人の了解の上で警備会社が保管している鍵を使用して室内に入りました。

振り込め詐欺

kai / PIXTA(ピクスタ)

テレビも食卓テーブルもなく生活感のほとんど感じられない殺風景な部屋で、今になってみれば「アジト」そのものだったと思います。

捜査が入ったときにはすでに逃亡していましたが、犯行グループのメンバーは部屋に入ると5日間籠りきりになり、いったん解散して2日後に再度集結して5日間籠るというサイクルを繰り返しており、マンションに出入りする様子が防犯カメラにすべて映っていたようです。

当然ながら部屋の解約手続きなどできるはずはなく、強制解約ということになりました。

 

3.カメラマンの自宅のはずが撮影会のスタジオに

ロリータ系

東中野の不動産会社に勤務していた際、地元の家主の一人が血相を変えて怒鳴り込んできたことがあります。

カメラマンの自宅用に部屋を貸したところ客を集めて女性モデルの撮影会をやっていたということで、「直ちに追い出せ!」とまくしたてられました。

撮影会

Flatpit / PIXTA(ピクスタ)

インターネットで検索してみるとどちらかというと美少女系の撮影会のようで「これは家主が怒るのも無理はない」と思いましたが、そうはいっても日本では借地借家法により借主は二重三重に保護されており「追い出す」というのは簡単ではありません。

本人を呼んで話を聞くとあっさり自己の非を認めて退去に同意してくれましたが、ゴネられたらどうしようと内心ではヒヤヒヤしていました。

 

契約時に必ず確認すること

部屋の使用方法については重要な問題で、「居住用」のみか「事務所使用可」なのかは契約書に必ず明記されます。

後になって揉めることのないよう、契約時に十分に確認するようにしてください。

Source: 日刊住まい