台所に立ち続けるということ。女優・沢村貞子の『わたしの献立日記』

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『わたしの献立日記』

女優・沢村貞子さんが長年にわたってノートに書きとめた献立日記です。毎日のごはんづくりやこざっぱりした暮らしのヒントが詰まった一冊をどうぞ。


わたしの献立日記
著者:沢村貞子
出版社:中央公論新社

台所の棚には二個のけずり箱。一つは、新しくおろした鰹節の皮や血合いのところをたっぷり削って出しをとるためのもの。もう一つは、ほうれん草のおひたしや湯豆腐に欠かせない花かつお用に。台所の柱には寒暖計。その日の温度次第で献立を変え、漬物をするのに役立てた。

どんなに忙しくても毎日台所に立ち続けた沢村さん。「広くはないけれど、明るい台所」で、楽しげにおそうざいをこしらえる姿が目に浮かんできます。

仕事に疲れ、今日の献立が浮かばない。そんなときは、去年の今頃はどんなものを食べていたのかとノートをめくる。するとたちまちいい案が浮かんで、その日の晩ごはんのお膳の上に季節のものが並んだのだそうです。一冊目のノートに記された一月のある日の献立は……。

昭和42年1月9日(月)
ひらめ油焼き(いんげん塩ゆで付合せ)
とろろ芋の千切り(かつお節かけ)
わかめの味噌汁

1月10日(火)
茶めし
おでん
きんぴらごぼう
しじみの味噌汁

沢村さんは晩ごはんと同じように、朝ごはんもとても大切にしていました。朝早く撮影所に向かう日は、いろいろな野菜や卵を入れた雑炊を、朝おそい日には、軽くて栄養のあるものをゆっくりと楽しむ。「朝ごはんをゆっくり食べると、その日一日、なにかいいことがありそうな気がするから、面白い。」素敵なことばですね!

忙しい女優業と家事を両立させ、そして、なにより夫婦の暮らしを大切にした沢村さんの生き方が伝わってくる。私の大好きな一冊です。

沢村貞子さんのこちらの本もぜひどうぞ。
『私の台所』

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

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Source: 朝時間.jp